住宅のメンテナンスにおいて、屋根や外壁の塗装工事は専門業者への依頼が不可欠です。
しかし、工事業者の選択肢は多岐にわたり、最適な依頼先を見つけることに戸惑う方も少なくありません。
この記事では、塗装工事の主な依頼先である大手ハウスメーカー、職人直営店、大手家電量販店それぞれの特徴と選ぶ際のポイントを詳しく解説します。
大手ハウスメーカーについて
大手ハウスメーカーは、日本を代表する大規模建設企業で、新築住宅から不動産開発まで幅広い事業を展開しています。
全国的な広告展開やメディア露出により、多くの方々に認知されている業界のリーディングカンパニーです。
以下では、このような大手ハウスメーカーに外壁・屋根塗装を依頼した際の長所と短所について詳しく見ていきましょう。
ハウスメーカーのメリット
確かな実績と信頼性
大手ハウスメーカーは長年の実績があり、安定した経営基盤を持っています。財務状況も安定しているため、長期的な取引が可能で、アフターサービスも期待できます。
施工実績による安心感
多くの施工実績と豊富な経験を持つため、高品質な工事が期待できます。また、万が一の際の保証体制も整っているのが特徴です。
既存顧客向けの利点
新築時にハウスメーカーを利用した方は、建物の詳細な図面情報が保管されているため、リフォームや塗装工事がより正確かつ効率的に進められます。また、担当者との連絡もスムーズです。
ハウスメーカーのデメリット
大手ハウスメーカーへの依頼は安心感がある反面、以下のような課題があります。
コストが割高になる傾向
大手ハウスメーカーは通常、塗装工事を外部の協力会社に委託します。この仕組みでは、施工費用に加えて管理費や手数料が上乗せされるため、工事費用が膨らみがちです。
実際の工事は地域の専門業者が担当することが多く、ハウスメーカーは工事の取り次ぎ役として機能します。これは社内に専門の施工チームを常時抱えることが難しいためです。
このビジネスモデルでは、実際の施工費用に加えて複数の中間マージンが発生するため、同じ工事でも直接施工業者に依頼するよりも費用が増加する傾向にあります。
コミュニケーションの課題
施工を担当するのは協力会社のため、お客様の要望や細かい指示が正確に伝わりにくいことがあります。また、工事中の追加要望や変更にも柔軟に対応できない場合があります。
これは協力会社が当初の指示内容に基づいて作業を進めるため、現場での即断即決が難しい体制になっているためです。そのため、工事の進行中に新たな要望を反映させることが容易ではありません。
職人直営店、自社施工店について
塗装工事の依頼先として、職人直営店や自社施工店という選択肢があります。これらの業者は、ハウスメーカーとは異なる特徴を持っています。以下で詳しく見ていきましょう。
職人直営店、自社施工店に仕事を依頼する場合のメリットについて
コストパフォーマンスの高さ
職人直営店では、外部への業務委託をせず自社で工事を完結させるため、中間コストが発生しません。そのため、お客様の予算をより効率的に工事品質に反映させることが可能です。
施工担当者の明確性
工事を担当する職人が明確で、見積もりから施工まで一貫した対応が期待できます。一方、ハウスメーカーでは下請け構造により、実際の施工者が見えにくいことがあります。
柔軟な対応力
現場で発生する様々な要望や変更に対して、職人が直接判断できるため、迅速かつ柔軟な対応が可能です。これは、複数の会社を経由する必要のあるハウスメーカーとは大きく異なる点です。
職人直営店、自社施工店に依頼する場合のデメリットについて
職人による丁寧な施工や適正価格といった利点がある職人直営店ですが、いくつかの課題も存在します。
信頼できる業者の選定に時間がかかる
地域に定評のある店舗や知人からの紹介がある場合は問題ありませんが、そうでない場合は慎重な調査が必要です。ウェブサイトやクチコミサイトでの情報収集、実績確認など、選定プロセスには相応の労力が必要となります。また、実際に依頼してみるまで、サービスの質を完全に把握することは困難です。
工期の融通が利きにくい
大手業者と異なり、職人の数が限られているため、繁忙期や緊急時の対応に制約があります。特に春季・秋季の外壁塗装シーズンや、台風などの自然災害後は需要が集中するため、希望の工期での施工が難しくなる場合があります。
このため、期日が切迫している案件や、厳密な工期管理が必要なプロジェクトでは、職人直営店の選択が適さないケースもあります。
工務店について
工務店は地域密着型の中規模建設会社で、地元のニーズに応えながら事業を展開しています。
新築からリフォームまで幅広い工事を手がけており、外装工事だけでなく設備工事なども一括して請け負うことができます。
以下では、工務店を選ぶ際の利点と注意点を解説します。
工務店に仕事を依頼する場合のメリットについて
地域密着のサービス
地元で長年営業している工務店は、地域の特性や建築事情に精通しています。顔の見える関係性があるため、相談や依頼がしやすく、アフターフォローも期待できます。
一貫工事
建物に関する様々な工事を一括して対応できるのが特徴です。外装から内装、設備工事まで、複数の業者に依頼する手間が省けます。
建物全体を見渡した提案が可能で、効率的な工事計画を立てることができます。
工務店に仕事を依頼する場合のデメリットについて
各分野の専門性について
幅広い工事に対応する反面、特定の分野における専門性は専門工事店と比べると異なる場合があります。塗装や防水など、高度な技術が必要な工事の場合は、この点を考慮する必要があります。
外注による影響
社内に特定の技術を持つ職人がいない場合、外部業者への委託が必要となります。その際は中間コストが発生し、工事費用が増加する可能性があるため、事前の確認が重要です。
家電量販店やリフォーム会社について
近年、大手家電量販店も外装工事サービスを展開するようになってきました。
特に太陽光パネルの設置と外壁塗装を同時に検討している方にとっては便利な選択肢となりますが、実際の施工は協力会社が担当することになります。
このビジネスモデルでは、複数の業者が介在するため工事費用が割高になる傾向があり、また実際の施工業者との直接的なコミュニケーションが取りづらい点に注意が必要です。
まとめ
外壁・屋根塗装工事の依頼先として、大手ハウスメーカー、職人直営店、工務店、家電量販店など、様々な選択肢があります。
工事の規模や予算、希望する施工時期などを考慮し、各業者の特徴を十分に理解した上で最適な依頼先を決定することをお勧めします。
株式会社SHPは、完全自社施工にこだわる職人直営店として、独自の『施工の10年保証』を提供しております。代表の田中をはじめ、当社の職人は全員が一級塗装技能士の資格を保持。ただし、これは私たちの技術力を保証する一つの指標に過ぎません。お客様に心からご満足いただける仕上がりを実現するため、日々の技術研鑽と知識の向上に励んでいます。
お気軽にご相談・お問い合わせください。
〈施工事例〉